朝定食
朝定食に救われている。
朝定食はどの場面で食べてもうまい、のですごい。
うまくなかったこと、ありますか?
何度もこの朝定食に救われている自分がいる。
手を合わせてからの一口目、味噌汁をすするその瞬間に幸福の全てが詰め込まれている。
朝。
早起きをして今日1日の原動力となる朝定食。
朝まで酒を飲み始発までのしのぎ、帰路への原動力となる朝定食。
最寄りまで何とか辿り着き、あとはただただ気持ちのいい睡眠を取るための手段となる朝定食。
牛丼屋の朝定食は様々な場面に適応する、最強コンテンツなのである。
地方出身の私からすると、これは当たり前のことではない。
今、この瞬間に必要としている、からこそ朝定食は輝き、存在価値が見出される。
上京するまで、今、この瞬間目の前に朝定食があることは一度もなかった。
だからこそまさに今目の前で輝いている朝定食。輝き続けているし。私はそれを求めている。
東京に出てきて良かったこと堂々の一位と言うとしっくりこないので、堂々の一位と言っても過言ではない。にしておく。
この混濁した東京に、牛丼屋の朝定食というのは必要不可欠である。
存在しなければ全ては成り立たないまで言える。
東京が存在する故、朝定食は存在し続けている。
明日、朝定食が消滅する。
そこに東京は存在しないのだろう。