溜息
溜息というのはよろしくない。
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気苦労や失望、また、感動したときや緊張がとけたときに、思わず出る大きな息。大息(おおいき・たいそく)。長息(ちょうそく)。
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確かに感動の溜息はよろしい。
感動の溜息をついたのはいつかと言われると、全然ぱっとは浮かばないが。
緊張が解けた溜息は気持ちいいよね、すごくわかる。
気苦労や失望、がよろしくない。
溜息、からまず思い浮かぶのがこっちだ。
以下、溜息はよろしくないやつとする。
これは人から人にと連鎖する。
溜息にのせて気苦労や失望が連鎖してしまう。
誰かが溜息をつけば、隣へ隣へと気苦労や失望が膨張していく。
そして、自分一人での溜息もまたよろしくない。
無意識化であっても
あ、今自分、溜息をついたな。で気苦労や失望が後付けされて完成されてしまう。
こうなってくると溜息、という概念自体がよろしくない。
はぁもふぅも短い呼吸でしかないし
深い溜息も深呼吸になるだけだ。
感情ひとつで呼吸の名称も変わってくる。
私は、溜息と同時にひと息つきたいと思う。
よろしくない。とか書き始めたが
この話に関わらず
よろしくないと思えばよろしくないしよろしいと思えばそれでよろしい、でしかない話がたくさんある。
もう、はぁもふぅも溜息もよくわからんので
ひと息ついてとりあえず寝てみる。