始発
夜勤明け、始発に乗っている。
小学生の頃、私の1日のおわりというのは22時頃だった。22時台のバラエティ番組がとても魅力的に見えた。
入眠とは朝を迎えるための行為であった。
初めて、1日に2回訪れた朝を見た時、睡魔と戦いながらも感動していたのだと思う。
始発に乗っていると不思議な気持ちになる。
1日のはじまりとおわりが混在している。
この電車内は昨日と今日のどちらなんだろうなどと考えはじめる。
みんな眠そうにしている。
私もだんだん眠くなってきた。
1日のおわりとはじまりはみんな眠そうにしている。